「思い出すたび振り返れ」作・谷口由佳
【主宰/作演出】2017.9/15~9/17
小説家・今野拓海は、生活する実感がふと失われる現象に悩まされていた。遠くから迫る水の音と、突然の浮遊感。初恋の少女に導かれ、”あのカワ”をめぐる思い出と、幻想とが入り混じる。少女は言う、「六年と六ヵ月ぶりだね、今野君。」繰り返す違和感に飲まれ、流されながら、拓海は静かな声を聴く。
思い出せ、私という、”現象”を――――。
震災から6年半の9月に旗揚げした、劇団の旗揚げ公演。確実に風化していく、震災の記憶。初めて「非日常」と接触したあの感覚を、津波に流され、6年半眠りつづける主人公の脳内イメージの世界で表現した。
◎舞台照明をやっていた経験から、「影」を幻想や、ぼんやりとした脳内イメージの表現として用いた。
◎自ら書いた脚本を元に舞台図の素案を書き、各スタッフとディスカッションを重ねた。
◎音響・照明との色やシーンの雰囲気の共有に努めた。
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